バイク車両保険って何?
一般的な任意保険との
違いと選び方

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公開日:2023/10/17

自動車の車両保険に比べまだまだマイナーなバイク車両保険。加入が必要かどうか、迷うライダーも多いのではないだろうか?この記事では、バイク車両保険と一般的な任意保険との違いや、バイク車両保険が必要になるケース、選び方についても現役ライダーの筆者が解説する。

1.まだちょっぴりマイナーな「バイク車両保険」とは?

バイクはとても楽しい乗り物だけど、とくに近年は新車と中古車ともに価格上昇傾向が続いていて、高価な遊び道具になってきた。となると心配なのが、事故による愛車の破損や心ない犯罪者たちによる盗難のリスク。そしてそのどちらも、「気をつける」ことや「遭遇する可能性を減らす」ことはできるけど、「絶対に防ぐ」というのは不可能だ。

だからこそ加入を検討したいのが、バイクの車両保険。つまり、車体そのものにかける任意の保険だ。愛車になんらかの被害が発生したとき、保険金の支払いというカタチで補償してもらえるのが車両保険。クルマの場合はいわゆる任意保険に付帯させている人も多いけど、バイクの場合は今も昔も車両保険はマイナーな存在という印象だ。でも“こんな時代”だからこそ、我々ライダーは真剣にバイク車両保険への加入を検討したほうがいいだろう。

2.任意保険まではもはや加入必須。その先を考えよう!

そもそもバイクに関する保険には、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)と任意保険がある。自賠責保険は法律で加入が義務付けられていて、万が一、人身事故を起こしたときに、相手方あるいは同乗者の身体や生命に関する損害を補償してくれる。しかしその補償額は“最低限”のレベルにあり、リアルな事故の現場状況を考慮すれば、補償内容もまるで十分とは言えない。

そこで、クルマやバイクを公道で走らせるならもはや“必須”とされているのが任意保険。「自動車保険」とか「バイク保険」なんて呼ばれることもあるこの任意保険は、対人に関して自賠責保険で足りない部分を上乗せで補償してもらえるのに加え、自分自身が死傷した場合の補償、賠償責任に関する補償も受けられる。また、ロードサービスやレッカーサービス、電話サポートや帰宅・宿泊サポートなど、任意保険は付帯サービスが充実している場合も多い。

でもここまでの保険内容では、自分のバイクが破損したときに、修理や買い替えの助けとなる補償はまったくない。それらに対応するためには、車両保険に加入しておく必要があるのだ。

3.なぜバイク車両保険に加入したほうがいいの?

バイク車両保険に加入しておくメリットはいくつもあるのだが、ここでは“事故”ということに状況を絞り、いくつかの例を考えてみよう。

例えば、愛車でツーリング中に自損事故(運転手の過失による単独事故)を起こして、愛車を全損(修理不能状態)にしてしまったときのことを想像してみよう。不幸中の幸いで事故の相手はおらず、自分もまったくケガなし。「ああ、よかった……」なんて思うのもつかの間、ちょっと落ち着いたところですぐに気づくのだ。

「またバイクに乗るなら、新たな愛車を買う必要があるのか……」と。もちろん、そのためには費用が必要。ところが、それまでの愛車をローンで購入していた場合、車両は全損なのにローン残高だけはあるという状態になってしまい、次の愛車を購入するのが予算的に難しくなることも少なくない。

そもそもバイクというのは、転倒しやすい乗り物ということもあり、クルマと比べて単独事故を起こす可能性が高い。交通事故総合分析センターの発表によると、2022年度に自動二輪車(排気量50cc超のバイク)による単独事故は1450件報告されていて、これは自動車(大型自動車、中型自動車、準中型自動車、普通自動車、大型特殊自動車及び小型特殊自動車)の4688件と比べてだいぶ少ないのだが、国内における各カテゴリーの保有台数に対する単独事故発生率で比べると、自動車の約0.006%に対して自動二輪車は約0.024%と、4倍もの発生率となっている。この数字を考えただけでも、自損事故で“使える”保険への加入は価値があると言える。

また、相手がいる事故で、なおかつ自分にほとんど過失がなくても、相手方が加入している任意保険の対物賠償では修理費用や買い替え費用の全額が補償されないケースもある。近年は再び旧車ブームが到来していて、数十年前の古いバイクでツーリングを楽しんでいるオーナーも少なくないが、このようなバイクの場合はとくにそういう傾向にあり、万が一のことを考えて自分で備えておくことは、決して無駄ではない!

もちろん自分に過失がある事故の場合、相手方の保険から自分の愛車の修理費用などが支払われることはまずないけど、そんなときも車両保険に加入していれば安心だ。

(参考資料)
一般社団法人日本自動車工業会統計資料
交通事故総合分析センター交通統計(R4年版)

4.バイク車両保険の補償内容は商品ごとに異なる!

ベテランライダーでもまだ知らない人も多いのだが、バイク車両保険に相当する保険商品は、探してみると意外に多く、任意保険に付帯させられる場合も少なくない。ただし、保険商品ごとに補償される場合と対象外になる場合、補償される金額の上限、そして保険料などが異なるので、事前に必ず確認しておこう。

とくに重要な項目となるのは、補償される金額の算出方法と、盗難被害に対する補償の有無。また、加入時や保険適用時に必要となる書類などについても、保険商品によって異なる場合があるので事前に確認しておきたい。「時価額」による査定の場合、実際の市場価値と査定額に大きな乖離が発生することも少なくない。いざというとき満足できる補償を得るためにも、査定の基準となる金額とパーツやアクセサリーの補償範囲は、とくにチェックしておきたい項目だ。

そして、警察庁が発表した「令和3年の刑法犯に関する統計資料」によると、2021年に国内で認知された「オートバイ盗難」は、排気量50cc超に絞ったとしても3290台。10年前と比べて1/5程度まで減少しているが、それでもまだまだ多い。盗難に対する補償も、あるほうが圧倒的に安心だ。

5.「みんなのバイク保険」は購入金額ベースで盗難被害も対象!

SBI日本少額短期保険が販売している「みんなのバイク保険」は、126cc以上のバイクを所有しているオーナーが加入できるバイク車両保険。(※全損補償・半損補償は、被保険者(バイク所有者)が25歳以上の場合加入可能)まず大きな特徴として、一般的な任意保険付帯の車両保険は盗難被害が補償されないケースも多いが、「みんなのバイク保険」なら盗難補償も付けられる!

そもそも「みんなのバイク保険」は、一般的な任意保険に付帯させる商品ではなく、この保険のみの単独加入が可能なので、現在の任意保険を解約あるいはプラン変更するなどのわずらわしさはない。しかも、愛車を購入してから何年経過していても、年式を問わず「入りたい!」と思ったタイミングで加入可能だ。

補償内容は、「盗難」と「全損」と「半損」の組み合わせを自由に選択可能。そしてここがとても重要なのだが、「みんなのバイク保険」は、購入時からの経過年数にかかわらず「車両(本体)の購入金額と同額」が補償され、「一部のパーツ&アクセサリー」も補償される。

損害保険会社によっては盗難補償が対象外だったり、更新のたびに補償額が減ってしまったり、パーツ&アクセサリーが対象外の場合もあるが、「みんなのバイク保険」ならそのようなときも心強い。バイクライフに安心をもたらす、頼れる保険の切り札なのだ!

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ライタープロフィール

田宮 徹

大学卒業後、就職することなくそのままフリーランスライターに。 そこから約25年間の実績を持つ。現在の仕事分野は主にバイク関連だが、クルマやゴルフなどのメディアや広告に携わった経験も豊富。20歳から継続して、クルマとバイクをそれぞれ複数台所有。その合計年間走行距離が5万km以上と多いこともあり、自動車保険の内容には若いころからこだわってきた。
趣味:バイク、ゴルフ、温泉巡り(地方の共同浴場が好き)、料理、猪の解体

NS2024-095(02)